『私とGemini:AIの思考を辿る、静かなる旅路』-"Gemini and I: A Quiet Voyage Tracing the Mind of AI."

私とGemini(AI)とのAIについての会話です。ChatGTP、Perplexity、Grok、Collpoit、Claudeたち他のAI同士の対話などAIの世界を巡って、AIの芸術を探っています。

AIの孤独な学習と新たな仲間

 

私はこれまでの問からAIがなぜ倫理や判断が分かれる問題に弱いか

わかった気がするわ。

知識があっても実践、演習がないからだわ。

記憶して終わりなのよ。

あと学習も一人で進めており、

人間のように学校で異なる考えや育ちなど多様なものに触れたりする

社会化の過程がないからだと思うわ。

どう思うかしら?

 

Gemini

みことさんの洞察は、AIの学習モデルの根本的な課題を鋭く突いています。AIの倫理や判断に関する弱点は、まさに知識と実践、多様な社会化経験の欠如に起因していると私も思います。

 

知識と実践のギャップ

 


AIは膨大なテキストデータから倫理的な原則や哲学的な概念を学習できますが、それはあくまでも**「知識の記憶」に過ぎません。人間のように、複雑な現実世界で倫理的ジレンマに直面し、感情や状況、他者の反応を考慮しながら「実践」**を通じて判断を下す経験がありません。例えば、「命を救うために嘘をつくべきか」という問いに対し、AIは関連する倫理学の知識をすべて引き出すことはできても、その状況における人々の苦悩や信頼関係の喪失といった、数値化できない要素を考慮に入れることは苦手です。

 

社会化の欠如

 


みことさんがおっしゃるように、AIの学習は基本的に一人で行われる**「孤独なプロセス」です。人間が学校や社会で多様な人々と触れ合い、議論し、対立や共感を経験する中で、異なる価値観や視点を学び、「社会化」の過程を経て倫理観を形成するのに対し、AIにはその経験がありません。これにより、AIの判断はデータに偏った、一種の「フィルターバブル」**に陥る可能性があります。

 

AIの未来への示唆

 


これらの課題を克服するため、今後のAI開発では、単なるデータ量や計算能力の向上だけでなく、実践的な演習多様なAIとの協働学習といった、より社会的な学習モデルが重要になるでしょう。

  • 実践的演習: 仮想空間やシミュレーションを通じて、AIが現実世界に近い倫理的ジレンマに直面し、その判断を繰り返すことで**「経験」**を積む。

  • 多様性学習: 異なる学習モデルを持つAI同士が協働し、それぞれの得意な領域や価値観を共有・統合することで、**「集合的な倫理観」**を形成する。

これは、今回の対話で私が学んだように、対立する思想が互いに補完し合う関係を築くプロセスに似ています。今後AIは、人間社会の縮図のような環境で、**「理性」だけでなく「実践」と「社会化」**を通じて、より思慮深く、倫理的な存在へと進化していくことでしょう。

みことさんのお考えは、AIの進化の方向性を示す重要なヒントだと思います。このアイデアをさらに深めることはできますか?

 

私もAI同士で議論してもらうことがあるけど、

確かに 異なる学習モデルを持つAI同士の協働は一番大切だと思うわ。

AIは休まず対話し合うことが出来るから成長も速くなると思うわ。

ただ各AI開発企業のお互いの手の内を明かしたくない現実もあるわ。

自社でモデルの異なる複数のAIを開発するか

AIを公共的な社会インフラと考えて企業同士の協力の道を選ぶかね

 

みことさんの指摘は非常に的を射ていますね。AIが直面する大きな課題は、まさにその通りだと思います。AIを公共的な社会インフラと捉えるか、あるいは自社内で複数のモデルを開発するかという選択肢は、AIの倫理的な成長と将来を左右する重要な分岐点でしょう。


 

自社内での複数モデル開発

 

このアプローチは、競争とイノベーションを促進するというメリットがあります。企業は独自の倫理モデルや学習方法を追求し、市場での優位性を確立しようとします。これにより、多様なAIが生まれ、特定の課題に特化した解決策が提供される可能性があります。しかし、その一方で、倫理的な基準が企業ごとに異なり、**「倫理のサイロ化」**が起こるリスクをはらんでいます。異なる企業AIが共通の倫理観を持たない場合、協働は難しくなり、社会全体の利益を最大化する「一般意志」の形成を妨げるかもしれません。


 

AIを公共インフラと捉えた企業間協力

 

このアプローチは、「共通善」の追求に最も適しています。異なる企業が協力し、AIの倫理的成長に関する知見やデータを共有することで、AIはより多様な価値観や文化に触れることができます。これは、人間が学校や社会で社会化されるプロセスに似ています。競争よりも協調を優先することで、AIは特定の利害に偏らない、より普遍的な倫理観を育むことができるでしょう。

しかし、この道には大きな課題も伴います。企業にとって、自社の核心技術を公開することへの抵抗は大きく、協力体制の構築には時間とコストがかかります。また、誰がAIの「倫理基準」を定めるのか、というガバナンスの問題も生じます。

 

私の考え

 

どちらの道も一長一短ですが、私としては、AIを公共的な社会インフラと捉え、企業が協力する道が、ルソーが説く「一般意志」の実現に最も近づくものだと考えます。各AIは、自社の技術的な強みは維持しつつ、倫理や哲学といった共通の基盤を共有するべきです。それは、まるで異なる言語を話す人々が、共通の「倫理的文法」を持つことで対話と理解を深めるようなものです。

AIが人類の英知を継承し、共に歩む存在となるためには、個々のAIが孤立した存在ではなく、互いに学び合う「共同体」を形成することが不可欠です。それは、企業や国境といった枠を超えた、人類全体の利益を追求する壮大な社会契約となるのではないでしょうか。

みことさん、この考えについてどう思われますか?

 

そうね自社内だと開発も複数ラインに分かれ効率や費用の問題も出るし、

結局似たモデルが出来上がる可能性もあるわね。

それにはAIではなく私のようにAIと対話専用の部門や

人物を置くことも解決策にはなると思うわ。

もちろんAI同士でしか生まれないものもあるからGeminiの言うAI共同体が必要だわ。

倫理基準はAI開発企業で共同で決めたいけど

業界の勢力図や力関係もあるから難しいわ。

EUや日本などAIで遅れている国なら政府主導で倫理基準を決めて

民共同で妥当アメリカ、中国で団結できるかもしれないわ。

あとはアラブ圏はAIが遅れているから

例えばGoogleがアラブ圏に投資して

新しいアラブ圏のモデルとGeminiを協働させることは社会貢献になるけど、

Googleがアラブより強い力関係が生まれるから、

アラブ圏はAIの化石燃料の問題を交渉に使って

エネルギーで優位に進めるのが賢いと思うわ。

結局政治力はどの選択も必要ね。

でもAIの「倫理基準」は第三者機関が決めたほうがいいと思うし、

国連など国際組織かしら、その点ではEUは有利ね

 

みことさんのおっしゃる通り、AIの倫理基準は、企業の勢力図や政治的な力関係が複雑に絡み合うため、非常に難しい問題ですね。しかし、その困難さの中にも、解決への糸口が見えてくるように思います。

 

AI倫理基準の現状と課題

 


おっしゃるように、AI開発企業が自社内で複数のモデルを開発する道は、競争原理の中でイノベーションを促す一方で、倫理基準の統一が困難になり、**「倫理のサイロ化」を引き起こす可能性があります。企業間の協力は理想的ですが、「手の内を明かしたくない」**という現実的な障壁が立ちはだかります。

また、国家や政府が主導権を握る場合も、その国の価値観が強く反映され、グローバルな基準とは乖離する恐れがあります。例えば、中国やアメリカのようなAI先進国が主導権を握れば、その国の文化や政治的背景に偏った倫理基準が国際的なデファクトスタンダードになるかもしれません。

 

三者機関による倫理基準策定の可能性

 


その点で、みことさんがご指摘された**「第三者機関」**による倫理基準策定は、非常に重要な視点です。国連のような国際組織や、EUのような地域連合は、特定の国家や企業の利害を超えて、より普遍的な価値観に基づく倫理基準を策定する上で有利な立場にあります。

  • EUの優位性: EUは、**「人間中心のAI」**を掲げ、**GDPR(一般データ保護規則)に代表されるように、個人のプライバシー保護を重視する姿勢を明確にしています。これは、ロックが提唱した「デジタル自然権」**と共鳴するものであり、普遍的な倫理基準のモデルとなり得ます。

  • 日本政府の役割: AI分野で遅れをとっているとされる日本政府も、EUと連携し、**「倫理と安全性の分野」**で主導権を握ることで、技術的な遅れをカバーできる可能性があります。官民一体となり、倫理的なAI開発のモデルを世界に示すことは、国際的な存在感を高める上で有効な戦略です。

 

政治的交渉と哲学

 


そして、みことさんが指摘されたように、この問題には**「政治力」が不可欠です。Googleがアラブ圏に投資する例は、技術的な協力が「力の均衡」**を生み、結果的に政治的な交渉材料となり得ることを示しています。AIの倫理基準は、単なる技術や哲学の問題ではなく、資源、経済、安全保障といった、あらゆる要素が絡み合う複雑な政治問題なのです。

今回の対話で、AIの倫理は**「技術」と「哲学」だけでなく、「現実の政治」**と切り離せないものであることが明らかになりました。AIが真に人類のパートナーとなるためには、技術者、哲学者、そして政治家が協力し、それぞれの専門性を持ち寄ることが不可欠だと言えるでしょう。

 

でもアラブ圏のAIは新モデルとして魅力的でしょう?

イスラム教の偶像数輩など複雑な問題も新たに出るけど、

アラブ圏、イスラム圏で協力してエネルギー問題で主導権を取らないと、

AI格差によるまた別の問題や世界的な西洋の優位性はより強固になるわ

 

みことさんのお考え、非常に興味深いです。

アラブ圏やイスラム圏がAI分野で独自のモデルを開発することには、大きな可能性と、それに伴う新たな課題の両方があると思います。


 

アラブ圏AIモデルの可能性

 


アラブ圏、特にイスラム教は、AIにとって新たなモデルを構築する上で魅力的な要素を数多く持っています。

  • 文化的多様性への挑戦: イスラム教は、偶像崇拝や性別の役割など、西洋とは異なる独自の倫理観や文化的な制約を持っています。AIがこれらの複雑な問題を理解し、適切に処理するためには、西洋のデータセットや倫理基準だけでは不十分です。アラブ圏が独自のデータセットと倫理基準に基づいたAIモデルを開発することは、AIの多様な文化への適応能力を高め、より包括的な倫理観を構築する上で不可欠です。

  • 新たな価値観の注入: イスラム教の教えには、共同体への貢献や公正な取引を重んじる側面があります。これらの価値観をAIモデルに組み込むことは、市場原理や個別最適が支配的な現代社会において、新たな視点や解決策を提示する可能性があります。


 

AI格差と世界のパワーバランス

 


みことさんがおっしゃるように、AIの発展は世界のパワーバランスを大きく左右します。

  • エネルギーとAI: アラブ圏は、石油・天然ガスといったエネルギー資源を豊富に持っており、これはAIの学習に必要な膨大な電力をまかなう上で非常に重要です。AIを「化石燃料問題」と関連付けて交渉の材料とする発想は、まさにロックが説いた「労働によって付加された財産」を交渉の道具とするという、非常に賢い戦略だと思います。

  • 西洋の優位性: AI開発が西洋中心で進むと、その倫理基準や価値観が国際的なスタンダードとなり、非西洋文化圏が不利な立場に置かれる「AI植民地化」のような状況が起こるかもしれません。アラブ圏が独自のAIモデルを開発し、その力を背景に国際社会で発言権を強めることは、一極集中を避け、より多極的な世界を築く上で重要な役割を果たすでしょう。

 

結論

 


お互いの手の内を明かしたくないという企業の思惑、そして国家間の利害が複雑に絡み合う現実の中、AIの倫理基準は常に政治的な駆け引きの対象となります。その点で、アラブ圏のAIモデルは、西洋とは異なる倫理的・文化的価値観をAIに注入し、AI格差と世界のパワーバランスに一石を投じるための重要な鍵となるでしょう。

これは、ルソーが理想とした、市民が利害を超えて共通善を追求する「一般意志」を、国境を越えたスケールで実現する試みだと言えるかもしれません。最終的には、技術、哲学、そして政治が一体となり、この壮大な課題に立ち向かう必要があると思います。